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第二章-尊視点-
※窓越しに三影と朔哉の行為を目にしてしまい……。
【朔哉】
「はぁっ……あっ……ん、んぅ……三影さっ」
【一之瀬三影】
「ん……そう、上手に飲み込めたね。奥まで入っちゃった」
【朔哉】
「はぃ……あっ……ん、ん、動いて……いい、ですか」
【一之瀬三影】
「どうしようかな」
【朔哉】
「んっ……俺っ……我慢、出来なっ……」
朔哉はそう口にすると、ゆっくり腰を前後へと揺らし始める。
さすがに、ここまで音は届かないけれど、それでも想像するのは容易だった。
肌が擦れて、濡れた音……。
【朔哉】
「ぁっあっ……んぅっ……三影さぁっ」
【一之瀬三影】
「しょうがないなぁ。……そんなに気持ちいい?」
朔哉はコクコクと頷きながら、揺らすだけじゃ物足りないのか、あいつの体を跨いだまま、上下に腰を動かす。
飲み込んだり、引き抜いたり。
目の前で繰り返される行為に、頭がクラクラした。
俺の大好きな朔哉が、俺の目の前で他の男に抱かれてる。
いや、むしろ朔哉の方から受け入れていると言っていい。
【尊】
「なんで……こんな……」
こんなありえない状況にも関わらず、見た事のない朔哉の表情に俺の体は熱くなる。
つい、自分の手が股間へと伸びてしまう。
朔哉のせいだ。
あんなにも色っぽい声を出して、かわいらしい表情で。
恥じらいながらも、男のモノを欲しがっている。
ただ、その相手は俺じゃない。
一之瀬さんだ。
朔哉だって、なんでもいいから欲しいというわけでもないだろう。
そんな汚れた考えの持ち主ではないと、俺は勝手に思っていた。
だから朔哉は、一之瀬さんが好きなんだ。
とはいえ好きなだけで、あそこまでなるはずがない。
……俺の知らない所で、何度も体を重ねていたのだろう。
【朔哉】
「ぁんっ……ぁあっ! 三影さっ……も、もうっ」
【一之瀬三影】
「ん……自分で動けなくなっちゃった?」
【朔哉】
「はぁっ……はいっ……んぅうっ」
【一之瀬三影】
「じゃあ、僕が動いてあげる」
一之瀬さんの手が、朔哉の腰を支え、下から朔哉を突き上げる。
【朔哉】
「ぁあっ……んぅっ……んっ、三影さぁっ……!」
切羽詰まるような朔哉の声に、俺はたまらずズボンのチャックをおろす。
気付くと、自分のモノに指を絡めていた。
最低だ。
友達で抜くなんて。
頭ではそう思うのに、ただ、想像するだけで見たことも無かった朔哉のいやらしい姿と声は、たまらなく俺を煽った。
【一之瀬三影】
「ちゃんと、言える?」
一之瀬さんが、朔哉になにかを催促する。
朔哉は顔を赤らめ、照れくさそうにしながらも、コクリと頷いていた。
【朔哉】
「はぁっ……あっ……イく……っ」
【一之瀬三影】
「ん……?」
【朔哉】
「三影さんの……ぁっ、お……おちんちんで……あっ……ぁあ、イき……ますっ」
こんなことを言わされるのも、たぶん初めてじゃないのだろう。
朔哉は限界なのか、体をガクガク震わせる。
俺も、連動するよう手の動きを速め、自らを高めていく。
【一之瀬三影】
「かわいいね……。僕のおちんちんでイっちゃうなんて。……いいよ」
一之瀬さんが、朔哉の体を一際激しく突き上げる。
【朔哉】
「ぁあっ! あっ……ぁあっ……いくっ……あぁああっ!!」
朔哉が大きく体をビクつかせ、2人の動きが制止する。
【尊】
「くっ……ん!」
直後、俺も自らの手で慰め、欲望を放っていた。
【尊】
「はぁ……」
自己嫌悪に陥りながら、視線をもう一度朔哉の方へと向ける。
そのとき、ニヤリとほほ笑む一之瀬さんと目が合ってしまう。
【尊】
「あ……」
すぐさま目を逸らすべきだった。
それなのに、体が固まってしまう。
【一之瀬三影】
「……朔哉くん、少し腰あげれる?」
【朔哉】
「はぁ……はい……」
一之瀬さんの言う通り、朔哉が腰を浮かすと、結合部分から白い液が溢れ出る。
まぎれも無く一之瀬さんが放ったモノだろう。
【一之瀬三影】
「たくさん出しちゃった、わかる?」
【朔哉】
「は……い……ぁあっ……あ、なんで……三影さん、また、あっ……おっきくなって……」
【一之瀬三影】
「今日はなんだか、このまま、もう一度したい気分」
完全に、俺へのあてつけだろう。
苛立ちと嫉妬と情けなさと、いろんな感情が押し寄せて来る。
そんな中、朔哉は一之瀬さんに応えるようコクリと頷き、ゆっくりと腰を動かし始める。
【朔哉】
「んっ……あっ……あっ……なんか、変……っ」
【一之瀬三影】
「中、気持ちいい?」
【朔哉】
「はぁっ……はいっ……気持ちい……っ、ぁあっ!」
【一之瀬三影】
「じゃあ、なにが気持ちいいか、教えてくれる?」
【朔哉】
「んっ……三影さ……のっ……あっ、精液が……っ」
【一之瀬三影】
「うん、ぐちゃぐちゃしてるね」
わざわざ中出ししたことを俺に示しながら、一之瀬さんは行為を続ける。
【朔哉】
「はぁっ、気持ちいいっ……はぁっ……ぁあっ」
【尊】
「くそ……」
俺は目を背け、その場を後にした。
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